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コンサルタントに頼るも経営に失敗した整形外科医の事例

医療コンサルタントのアドバイスを参考にした結果、財政がひっ迫してしてしまった事例を紹介します。

勤務医の整形外科医Fは、大病院の整形外科の激務に疲弊しきっており、「この先もこんなペースで仕事はできないし、この病院にいて院長クラスになれるわけもないし、大学病院の教授になれるわけでもない。同期の整形外科医で開業している奴もいる。俺も開業した方がいいかもしれない・・・」と思っていました。

F医師のパソコンにはしょっちゅう「開業医コンサルタント会社」からメールが来ており、開業を意識してからF医師はメールの内容を読むようになっていました。

メール文章内にあるメルマガも登録して読んでいました。

メルマガを読んでいると開業に必要な知識がついてきて、自分が開業するイメージが湧いてきました。

そして、F医師はついに開業を決意。

思い切ってメルマガを発行していた開業医コンサル会社に問い合わせをして、アドバイスをもらうことにしました。

担当者と面談をすると、「開業は勤務医の延長ではない」「開業は経営者になることで、経営者としての知識がないととてもリスクが高い」「経営者としての才能が必要」と言われました。

当然、医師とはいえサラリーマンをしてきたF医師には経営者としての知識や経験もありませんし、経営の才能があるかもわかりません。

また、開業医が失敗に陥るパターンも教えてもらいました。

やはり開業は思ったよりハードルが高い」とF医師は思いましたが、「それをフォローするのが私たちの仕事です。先生が苦手な部分は私たちがすべてお手伝いさせていただきますよ・・・」とそのコンサル会社の担当者に言われ、「このままあの病院の勤務医で終わりたくない。これも何かの縁だし、ここまで丁寧に教えてくれたし、このコンサルタントにお願いしてみよう」とF医師は思い、このコンサル会社に開業の手伝いをしてもらうことにしました。

F医師はとても忙しいので、勤務中もコンサル会社がF医師の代わりにあらゆることを進めておいてくれて、また、「いまこうなっています」「先生、ここはどうしましょうか?」などの報告相談もかかさずしてくれて、F医師はこのコンサル会社をどんどん信用していきました。

相手はクリニック開業のプロ」という意識がどんどん高まっていき、いつしかF医師はコンサル会社が言うことは基本的に「YES」しか言わないようになっていました。

コンサル会社が提示してきた開業資金は1億円ほどでしたが、F医師は「それくらいかかるものなんだろうな」とすんなり思いましたし、銀行からの資金調達もできることになっていたので、特に気にも留めていませんでした。

開業場所、建物、看護師やスタッフ、資金調達、機械や設備、ホームページ・・・などすべての準備が整い、Fさんは念願の開業にこぎつけました。

ところが、開業してすぐの集患には思った以上に苦戦しました。

同時にそれは、借金の返済をかなり苦しいものにしました。

正直、資金繰りはかなりひっ迫していました。

あわてたF医師は医師会に顔を出して仕事を回してもらったり、地域のイベントにも積極的に参加し、地域の人たちに認知してもらったり、従業員の人件費を払うために、近くの大病院で夜アルバイトをしたりと、馬車馬のように働きました。

もちろん休みは1日たりともありません。

気が付くと、勤務医時代よりもハードに働いていました。

ある日、同じ市内で整形外科を開業した医師と話をする機会があり、F医師が現状を話すと、
「開業資金1億円!? F先生、それは開業資金としては高すぎですよ。私は5000万円程度で済みましたよ」と言われました。

その医師の整形外科クリニックとF医師のクリニックは設備も同じくらい、スタッフ数も同じくらい、土地代や建物も同じくらい。

そうF医師は、あの親切丁寧だと思っていたコンサル会社に5000万円近くも金額を乗せられていたのです。

この5000万円の差は大きく、F医師のクリニックの経営を圧迫。

現在もF医師は1年で1日も休みはなく、朝から自分のクリニックをこなし、夜は大病院でアルバイトをする生活を送っています。
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失敗理由
開業医コンサル会社はほとんどが詐欺業者だと思っていいです。

医者はどうせ何もわからないだろう」「医者は金をもっているだろう」と法外な金額を乗せて請求してきます。

ひどい業者だと、開業するともうほとんどフォローしてもらえない会社もあります。「開業」を口にするとコンサル会社が寄ってきます。

開業に関することは基本的には自分ですべて決めてください。

コンサル会社や業者が提案してきても、「なぜこの金額なのか」「どうしてこれじゃないといけないのか」「他の会社の見積もりが欲しい」など疑うべきです。

必ず相見積もりをとりましょう。

病院に出入りしている薬卸業者や機械メーカーは無料でコンサルしてくれるところがありますが、薬や機械は必ずその業者から買わなければならず、他社と相見積もりができず、結局高くつくことがあります。

自分の会社、ビジネス、店を持つのですから、自分で調べ、細部まで把握し、数字やお金の管理も会計士や税理士に任せきりにせず、すべて自分でやるべきです。

そこまでやることができないならば開業すべきではありません。

開業とはそれだけ厳しく、リスクを背負ってすることなのです。

社長が他人に経営を丸投げしているような会社に未来はありません。

コンサル会社と同等、もしくはそれ以上の知識がないとつけこまれます。

そして、もしその知識があるのならばコンサル会社は必要ありません。

開業に関する相談は薬品メーカー、医療機器メーカー、コンサル会社ではなく、中立公平な第三者機関への相談が安心です。

数はごくわずかですが、医師開業のための第三者機関は存在します。

医師開業のための第三者機関」として、『全国職業相談センター』をご紹介します。

全国職業相談センターは、職業全般の相談を受けている相談窓口で、公平中立な第三者の立場で医師の独立開業の相談にものっています。

また、相談内容によって各種専門家や専門機関の紹介も行っているようです。

薬品メーカー、医療機器メーカー、コンサル会社とは違って「開業させること」が目的ではないため、時には「開業しない方がいいですよ」という第三者的な意見もくれます。

また、「すでに開業しているが、経営がうまくいっていない」「このままいくと廃業してしまう」「資金繰りが厳しい」という、開業医の相談も受けてくれます。

経営を今より改善したい開業医の先生は、医院の経営が手遅れになる前に気軽に相談してみると良いでしょう。

全国職業相談センターの相談は無料です。

開業を考えている」という方は、薬品メーカー、医療機器メーカー、コンサル会社の牽制役としても、全国職業相談センターに相談してみると良いでしょう。

開業には大きなリスクがあります。

薬品メーカー、医療機器メーカー、コンサル会社が開業させようとしてきても、慎重に検討しましょう。

全国職業相談センターへのお問い合わせはこちら
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